日本人は恥を恐れる民族。
ざっと思いつくだけでも、恥の上塗り、恥も外聞もない、恥を知る、恥の上の損、などなど、
恥のつく言葉は山ほどあります。
それゆえ、恥を極端に恐れ、あがり症になってしまうのでしょう。
それだけではありません。日本人は和を尊ぶ民族でもあります。
自分一人が和を乱してしまったら、という強迫観念が染み付いているようなところがあります。
失敗をしたら白い目で見られる、誰かに迷惑がかかる、すべてがぶち壊しになる。
こういった思考もあがり症の特徴です。
そして、失敗を恐れる気持ちだけでもあがり症になってしまうのに、
あがっていることを知られることもまた恥と考え、恥の上塗りならぬあがり症の上塗りとなってしまいます。
あがり症、赤面症などを含む対人恐怖症は、日本独自のものだとも言われています。
和をもって貴しと為す。いとおくゆかしき大和撫子。黙って俺について来い。
どれも大変結構なことです(最後のは少し違うかもしれませんが)。
ただそういった日本古来の考えと現在の西洋化した文化とのギャップに、あがり症は潜んでいるような気がします。